この記事は、2023.10.1に別ブログに書いた記事を転載しました。
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ドラマの中で、
「カセットプレーヤーで音楽を聴くこと以外に、過去へ行ける条件があるのではないか」と語りつつ、その答えは示されないままだった。
私は、それは“会いたいという思いの強さ”だと考えた。
シホンと再会して、
過去を変えるために1998年に行こうとした
ジュニは、過去へ行けなかった。
それは、会いたいヨンジュン=シホンが隣にいるから。
チャニョクが過去へ行けたのも、ミンジュに会いたいという気持があったからだと思う。
壊れたプレーヤーが動きだす場面がいくつかある。どの場面も、“会いたい”という切なる思いが込められた時、動きだしているように想う。
プレーヤーで音楽を聴くことは、思いを更に強くするきっかけにすぎないのではないか?
ク・ヨンジュン(=シホン)は、飛行機に乗る時プレーヤーを持ってはいないはずだ。何故なら、それはもうひとりのシホン(40代の)が持っているから。
ジュニに贈るために。
ク・ヨンジュン(=シホン)は、飛行機に乗ればク・ヨンジュンの肉体は滅びると分かっていながら、ジュニと会うために飛行機に乗った。
自分が死ななければ、ジュニが1998年に行く事はないから。
もし、もうひとりのシホンから渡されたチケットで、一便遅い飛行機に乗っていたらどう変わったのだろう?
もうひとりのシホンは、2002年の事故で意識不明のまま亡くなってしまい、2007年の
ク・ヨンジュンも同様になるのかもしれない。
ジュニが1998年に行く事もないから、
ジュニの記憶からシホンの事もヨンジュンとの日々も消えてしまうのかもしれない。
結局、2022年のク・ヨンジュンは、
消える(死ぬ)事になっていたのだ。
否、ジュニに会うためにあえて死ぬ道を選択した。
ク・ヨンジュンの肉体が滅びることで、
“もう一度会う”という強い思いが、2002年のシホンの身体にシホンの意識(魂)をタイムスリップさせたのだ。
やはりこのドラマのキーワードは、
“会いたいという想い”だと思う。
題名の『いつかの君に』は、主語も述語もない。
私は、
『(僕・私は)いつかの君に(会いに行く)』
だと思っている。