ヨン・テヨン
「大叔父様、いらしゃる?」「どーしたの、テヨン。そんなにあわてて。今から出勤するところよ。あら、パク・ハちゃんじゃない。お久しぶりね。」「おはようございます。突然お邪魔して、申し訳ありません。」ソルヒに繋いでいる手をまじまじと見られて、思…
翌朝、目覚めるとパク・ハはもうベットにいなかった。台所で何か音がする・・・テヨンは、嬉しい思いで起き上がった。「おはよう!」「お・おはよう。簡単だけれど、朝ごはん作ったから、食べて行って。あたし、店を開けなくちゃ行けないから、もう行くね・…
「テヨン、どうしたのその格好?」ソルヒは眼をぱちくりした。朝早く、こっそり出かけようと思ったのに・・・見つかってしまった。「あ・・・ちょっと出かけてきます。すぐ・・・戻りますから。」「どうした・・・てよん?変装・・・?あ・・・はあん・・・…
パク・ハさんはなぜ沈んだ顔をしていたんだろう・・・あの時・・・僕の顔をちらとも見なかった・・・まだ、そのいなくなった彼のことを考えている・・・?僕の意識が戻ったことは知っているんだろうか?そもそも・・・、彼女にとっては関心の外なのか?僕は…
「本当に変なやつだったよ・・・まるで時代劇から抜け出たみたいな・・・世子様って感じかな・・・お付の者までいたしな・・・あいつらもどうしているんだか・・・いいやつらだったな、おバカ3人組み・・・」テクスが一人思い出し笑いをしているとテーブルの…
家では、久しぶりに3人が夕食をともにしていた。「テヨン。からだの調子はどうなんだ?少しづつ仕事を手伝ってもらいたいんだが。そろそろ会社に出てこられないか?」「あら、まだだめよ~。ね、テヨン。」テヨンが口を開く前に、ソルヒが横から口を出した。…
「まずは、退院おめでとう。一時は、このまま目覚めないんじゃないかと思ったよ。医者も匙を投げていたしね。よく戻ってきてくれた・・・。」ピョ・テクスの目に涙があった。テヨンとテクスは硬く握手をした。「お前が寝ている間に、実にいろんなことがあっ…
テヨンさん。ヨン・テヨンさん。わかりますか?テヨンの目が、しっかりと看護師の顔を捉えた。はい。・・・ここは、どこですか?ソウル○○病院です。ヨン・テヨンさんは、2年半も意識がなかったんですよ。・・・まだ、起きないでください。ドクターを呼んでき…
冷たい。寒い・・・。ここは・・・どこ・・・?水の中・・・?僕を起こすのは、誰・・・?テヨン。ヨン・テヨン。目覚めるのだ。そなたの無念は、私が晴らした。私は、そなただ。目覚めるのだ。私はそなたが目覚めるのをずっと待っておった。ずっと、ずっと……
公園のベンチに座り、テヨンはさっき買ったジュースを飲んでいた。 かわいい娘だったな… ずいぶん沈んだ顔をしていたけれど…笑顔が似合うのに どこかで会ったことがあるような気もするんだが…どこだったか… 思い出そうとすると、頭の中に霧がかかったように…